74期のジェクト株式会社市川さんと株式会社エフインク萩原さんのコラボから生まれた中原工房ができるまでのプロジェクト史を見る中で,新しく事業を行うということの難しさを見学会を通してレポートさせて頂きます。
工房カフェ体験
ジェクト株式会社の中原工房見学前に工房カフェ体験をしました。


地域の方々がくつろぐことができる空間で、店内にはジェクト株式会社市川社長がお客様向けの海外視察で訪れた建物の写真を見ることができます。


武蔵中原にいらっしゃった際はぜひお越しください。ロールケーキにカフェオレ美味しかったです!

工場見学
いよいよ工場見学がスタートです。

中原工房FACTORY-Aは、元建具工場でした。

当時の建具工場から今に至るまで中原工房長の小水内さんからお話し頂きました。

見学会当日には、FACTORY-Aに木材加工(DIY)で利用者の方がいらっしゃいました。



【中原工房のホームページはコチラ】
中原工房 – 中原工房は家具制作のための会員制「DIY工房」です。
奥のテーブル3台は利用者の方へ貸し出ししており、ほとんどの方が木材を持ち込んで加工しているとのことです。利用時間は半日から1日(17:00まで)、工房スタッフが簡易的な加工機などの使い方を説明してくれるそうです。建具工場当時のオーダー建具(扉)で使用されていた工具を見ることができます。
工房カフェのテーブル板は、中原工房で製作されました。1枚に見えますが、こちらの工房で3枚を板はぎ(離れないように)して1枚の板にしているとのことです。継ぎ目は滑らかで全くわかりませんでした。まさに職人技ですね!!!


中原工房のFACTORY-Bはレーザー加工できる加工場と金属加工ができる加工場に分かれています。レーザー加工機は、加工機に入るサイズのものでアクリル板又はべニア板で厚みは3mmまで使用可能です。
DIYで休憩の際は、隣の工房カフェになりそうですね。


中原工房FACTORY-Bの金属加工場はすぐ隣にあります。



工房のスタッフの方から工具・加工機の説明を受けて使用できます。金属を曲げたり・溶接する工具がありテーブルの脚、受け金具など金属加工の製作ご利用できます。工房スタッフのレクチャーは、30分1,000円とのことです。なお、中原工房FACTORY-Bにある塗料は使用に応じて販売しているとのことです。
ドアやテーブルなどに色を塗りたいときは、スプレーや吹付けで塗装ができます。


品質の良い既製品の扉が多くなった為、オーダー扉の需要は減っていったそうです。
一般のオーダー製作はお受けしていませんが、会社(ジェクト株式会社)で注文頂く オーダー扉はお受けしているとのことです。なんと市川社長のご自宅の扉は中原工房にてオーダーで製作したそうです。
経営実践報告会
ミーティングルームにて、いよいよ経営実践報告会にうつります。
こちらの本棚には、リフォーム、リノベーション、DIYの参考資料がぎっしりありました。

お二人と同じ創新塾74期の鈴木さんがファシリテーターでインタビュー形式の経営実践報告会が始まりました。

まず始めに、74期のジェクト株式会社市川さん・株式会社エフインク萩原さんから会社の概要・沿革・事業内容とその特長について伺いました。
ジェクト株式会社(前川崎組)は、1920年に創業し神社・お寺など宮大工から始まりました。その後、役所工事、民間工事の建築事業を続けるなかで民間工事の重要が増加していきました。会社設立50周年に先代の社長と今後の展開などを考え、会社の商号とロゴマークを変更しました。会社名は、日本・卓越・建設・技術・組織の英語頭文字をとりJECTO(ジェクト)に変更しました。現在、新築・リフォーム・不動産管理を中心に武蔵中原に根差した100年企業です。
ジェクト株式会社 市川社長
【ジェクト株式会社のホームページはコチラ】
ジェクト株式会社(旧川崎組)|川崎市中原区の総合建築会社・不動産業・リフォーム増改築

74期の株式会社エフインク萩原さんから会社の創業に当たっての想いを聞かせて頂きました。
1990年に企業の理念・戦略・シンボルマークなどコーポレートアイデンティティを構築する企業として設立されました。1990年時点でブランディングという言葉はまだ世間では認知されていなかったそうです。33年300社以上の企業のブランディングはもちろん、商品のプロダクトデザイン、パッケージデザイン、ブランドの名前、施策、製作物まで幅広く手掛け、クライアント企業が多くのファンから支持されることを目指しています。これまで、都営・営団の地下鉄のサインは株式会社エフインクのデザインです。二子玉ライズにも計画段階からオープンまでかかわっていらっしゃいます。
株式会社エフインク 萩原社長
【株式会社エフインクのホームページはコチラ】
F-INC. (エフインク) | ブランディングカンパニー
そもそも『中原工房』の企画が立ち上がったきっかけ
ジェクト株式会社100周年を迎えるにあたり新サービスの企画を社内で検討していました。中原工房のある敷地は山積みになるほどの資材置き場と建具などの木材の加工場がありましたが、時代の流れとともに海外の輸入材などを使って建築のコストダウンをはかっていったそうです。使用頻度が少なくなった加工機と資材置き場をよりよく活用できればと考えていました。
2014年にジェクト市川さんからエフインクの萩原さんは相談を受けます。


今回のレポートにあたり、実際にご提案資料があった方がより伝わりやすいと考えエフインクの萩原さんにご了承頂き当時の資料を抜粋させて頂きました。

【抜粋資料1】:理念に沿ったプロジェクト

【抜粋資料2】:本プロジェクトの目指すもの

【抜粋資料3】:中原周辺エリアの魅力の整理と新たに創造する価値のアイデア

【抜粋資料4】:リノベーションサービスと工房の相互活用

萩原さんの報告からの内容です。

【抜粋資料5】:らくらす賃貸とは

【抜粋資料6】:らくらす賃貸とD.I.Yの関係

カスタイマイズ賃貸(DIY)の基本スタイルとし4ブースを中原工房内に設けられていました。
【抜粋資料7】:らくらすD.I.Y.空間設計

当時、中原工房内に設けられていたらくらすD.I.Yブースの写真です。
【抜粋資料8】:らくらすD.I.Y.

【抜粋資料9】:らくらすD.I.Y.

当時のカスタマイズ賃貸(DIY)の基本となるらくらすD.I.Y.4つのブースの写真になります。
【抜粋資料10】:らくらすD.I.Y. ナチュラルカントリー

【抜粋資料11】:らくらすD.I.Y. ニューヨークカフェ

【抜粋資料12】:らくらすD.I.Y. パリアパートメント

【抜粋資料13】:らくらすD.I.Y. スカンジナビアスタイル

カスタマイズ賃貸(DIY)の基本となる4つのブースをもとに、オーナー様ご協力のもと、『入居者の方と一緒につくっていく』カスタマイズ賃貸(DIY)の参考資料として壁紙・床材などが掲載されたものがコーディネートスタイルブックになります。
【抜粋資料14】:カスタマイズ賃貸_コーディネートスタイルブック


らくらす賃貸のブランディングに現場で関わっている中原工房長小水内さんの取り組みです。

中原工房長の小水内さんは、らくらす賃貸ブランディングの構築・広報など未経験であった為、どのようになるのか手探りの中、株式会社エフインク萩原さんのアドバイスの元、ブランディングのプロジェクトを進めていました。
ブランディングプロジェクトは、社内で3つのプロジェクトに分かれてプロジェクト毎に月に2回ずつ会議をしていたそうです。小水内さん自身、月に6回会議に参加されておりそれは大変だったそうです。
また、入居者の方へご案内する取り組みをするも欧米に比べて自らカスタマイズする習慣がないことからご要望が少なかったそうですが、オーナー様からの需要が多くあったそうです。現在では、中原工房の加工機が豊富なこと、工房に加工部材を持ち込みできることから東京・神奈川・千葉・埼玉・関東県外から利用される方が訪れています。
また、武蔵中原の近隣にゆったりくつろげるスペースが無かったことから、プロジェクト当初に構想があった工房カフェ開設に至りました。
【抜粋資料15】:本プロジェクトの今

ジェクト株式会社市川さんと株式会社エフインク萩原さんのコラボから生まれた中原工房。
【抜粋資料16】:企業理念に沿ったプロジェクト


など活躍の場が広がっております。
近頃では、オーナー様でもある方が仏像をつくるために中原工房を利用されて製作時間短縮できるようになるなど、つくる工房として地域に密着して展開しています。
また、中原工房は今後中原の近隣のオーナー様向けのイベントを企画しております。
終わりに
新しく事業を行うことの難しさを市川さん、萩原さん、小水内さんのお話しを伺うことで全体の流れを学ぶきっかけとなりました。時代の流れとともにお客様の求めるものの移り変わりが目まぐるしい現在、会社の原点ともいえる理念に振り返り、目の前のことに立ち向かう行動と姿勢が問われることを報告会を通じて学びました。全体の計画のもと手探りの中で進みながらかかわる方々の協力のもと組み立てていく、新しい事業への取り組みの難しさを感じました。

「報告会後はカフェ内で懇親会を実施。楽しく交流出来ました。」
文責 創新塾第98期生 ウォータータイト工業株式会社 取締役 石川勘太郎